「じゃ、近いうちに涼しい処へ連れて行こうか、鎌倉がいいかね、それとも箱根かね」
「温泉よりは海がいいわ、―――行きたいなア、ほんとうに」
その無邪気そうな声だけを聞いていると、矢張以前のナオミに違いないのでしたが、何だかほんの十日ばかり見なかった間に、急に身体が伸び伸びと育って来たようで、モスリンの単衣の下に息づいている円みを持った肩の形や乳房のあたりを、私はそっと偸み視ないではいられませんでした。
「じゃ、近いうちに涼しい処へ連れて行こうか、鎌倉がいいかね、それとも箱根かね」
「温泉よりは海がいいわ、―――行きたいなア、ほんとうに」
その無邪気そうな声だけを聞いていると、矢張以前のナオミに違いないのでしたが、何だかほんの十日ばかり見なかった間に、急に身体が伸び伸びと育って来たようで、モスリンの単衣の下に息づいている円みを持った肩の形や乳房のあたりを、私はそっと偸み視ないではいられませんでした。