と、私の腕にしがみ着いて、盛んにぼちゃぼちゃ浅い所で暴れ廻る。
私は彼女の胴体を両手で抱えて、腹這いにさせて浮かしてやったり、シッカリ棒杭を掴ませて置いて、その脚を持って足掻き方を教えてやったり、わざと突然手をつッ放して苦い潮水を飲ましてやったり、それに飽きると波乗の稽古をしたり、浜辺にごろごろ寝ころびながら砂いたずらをしてみたり、夕方からは舟を借りて沖の方まで漕いで行ったり、―――そして、そんな折には彼女はいつも海水着の上に大きなタオルを纏ったまま、或る時は艫に腰かけ、或る時は舷を枕に青空を仰いで誰に憚ることもなく、その得意のナポリの船唄、「サンタ・ルチア」を甲高い声でうたいました。
O dolce Napoli,