いつの間にやら日は暮れてしまって、星がチラチラと私等の船を空から瞰おろし、あたりがぼんやり暗くなって、彼女の姿はただほの白いタオルに包まれ、その輪廓がぼやけてしまう。
が、晴れやかな唄ごえはなかなか止まずに、「サンタ・ルチア」は幾度となく繰り返され、それから「ローレライ」になり、「流浪の民」になり、ミニヨンの一節になりして、ゆるやかな船の歩みと共にいろいろ唄をつづけて行きます。
こういう経験は、若い時代には誰でも一度あることでしょうが、私に取っては実にその時が始めてでした。
いつの間にやら日は暮れてしまって、星がチラチラと私等の船を空から瞰おろし、あたりがぼんやり暗くなって、彼女の姿はただほの白いタオルに包まれ、その輪廓がぼやけてしまう。
が、晴れやかな唄ごえはなかなか止まずに、「サンタ・ルチア」は幾度となく繰り返され、それから「ローレライ」になり、「流浪の民」になり、ミニヨンの一節になりして、ゆるやかな船の歩みと共にいろいろ唄をつづけて行きます。
こういう経験は、若い時代には誰でも一度あることでしょうが、私に取っては実にその時が始めてでした。