とにかく普通の女物ではナオミも私も満足しないので、これはと思う柄を見つけるのは容易でなく、在り来たりの呉服屋では駄目だと思って、更紗屋だの、敷物屋だの、ワイシャツや洋服の裂を売る店だの、わざわざ横浜まで出かけて行って、支那人街や居留地にある外国人向きの裂屋だのを、一日がかりで尋ね廻ったことがありましたっけが、二人ともくたびれ切って足を摺粉木のようにしながら、それからそれへと何処までも品物を漁りに行きます。
路を通るにも油断をしないで、西洋人の姿や服装に目をつけたり、到る処のショウ・ウインドウに注意します。
たまたま珍しいものが見つかると、