箪笥を買えばよかったのですが、そう云うお金があるくらいなら少しでも余計衣裳を買いたいし、それに私たちの趣味として、何もそんなに大切に保存する必要はない。
数は多いがみんな安物であるし、どうせ傍から着殺してしまうのだから、見える所へ散らかして置いて、気が向いた時に何遍でも取り換えた方が便利でもあり、第一部屋の装飾にもなる。
で、アトリエの中はあたかも芝居の衣裳部屋のように、椅子の上でもソオファの上でも、床の隅っこでも、甚だしきは梯子段の中途や、屋根裏の桟敷の手すりにまでも、それがだらしなく放ッたらかしてない所はなかったのです。