そのくせ何かしていなければ、一時間でもじっとしてはいられないので、トランプもいや、兵隊将棋もいや、活動俳優の真似事もいや、となると、仕方がなしに暫く捨てて顧みなかった花壇の花をいじくって、せっせと土を掘り返したり、種を蒔いたり、水をやったりしましたけれど、それも一時の気紛れに過ぎませんでした。
「あーあ、つまらないなア、何か面白い事はないかなア」
と、ソオファの上に反り返って読みかけの小説本をおッぽり出して、彼女が大きく欠伸をするのを見るにつけても、この単調な二人の生活に一転化を与える方法はないものかと、私も内々それを気にしていたのでした。