仮りにもレディーを気取っていながら、あの云い草は殆ど聞くに堪えないじゃないか、菊子嬢や綺羅子の方が遥にたしなみがあるじゃないか」
―――この不愉快な、悔恨と云おうか失望と云おうか、ちょっと何とも形容の出来ない厭な気持は、その晩家へ帰るまで私の胸にこびりついていました。
電車の中でも、私はわざと反対の側に腰かけて、自分の前に居るナオミと云うものを、も一度つくづくと眺める気になりました。
仮りにもレディーを気取っていながら、あの云い草は殆ど聞くに堪えないじゃないか、菊子嬢や綺羅子の方が遥にたしなみがあるじゃないか」
―――この不愉快な、悔恨と云おうか失望と云おうか、ちょっと何とも形容の出来ない厭な気持は、その晩家へ帰るまで私の胸にこびりついていました。
電車の中でも、私はわざと反対の側に腰かけて、自分の前に居るナオミと云うものを、も一度つくづくと眺める気になりました。