そう云っても返辞がないので、梯子段を上って行くと、ナオミは一人四畳半に床を取って、安らかに眠っているのでした。
これは彼女に珍しいことではないので、退屈すれば昼でも夜でも、時間を構わず布団の中へもぐり込んで小説を読み、そのまますやすやと寝入ってしまうのが常でしたから、その罪のない寝顔に接しては、私はいよいよ安心するばかりでした。
「この女が己を欺いている?
そう云っても返辞がないので、梯子段を上って行くと、ナオミは一人四畳半に床を取って、安らかに眠っているのでした。
これは彼女に珍しいことではないので、退屈すれば昼でも夜でも、時間を構わず布団の中へもぐり込んで小説を読み、そのまますやすやと寝入ってしまうのが常でしたから、その罪のない寝顔に接しては、私はいよいよ安心するばかりでした。
「この女が己を欺いている?