それは真っ昼間の、隈なく明るい「白さ」とは違って、汚れた、きたない、垢だらけな布団の中の、云わば襤褸に包まれた「白さ」であるだけ、余計私を惹きつけました。
で、こうしてつくづく眺めていると、ランプの笠の蔭になっている彼女の胸は、まるで真っ青な水の底にでもあるもののように、鮮かに浮き上って来るのでした。
起きている時はあんなに晴れやかな、変幻極りないその顔つきも、今は憂鬱に眉根を寄せて苦い薬を飲まされたような、頸を縊められた人のような、神秘な表情をしているのですが、私は彼女のこの寝顔が大へん好きでした。