私は頤で離れの方をさしながら、上さんに眼くばせしました。
そしてその時気が附いたのですが、ナオミの居るべきその座敷は、障子が締まって、ガラスの中は薄暗く、ひっそりとして、人気がないように見えるのでした。
「さあ、どんな御様子か、―――今日は一日じっと彼処に這入っていらっしゃいますけれど、………」
私は頤で離れの方をさしながら、上さんに眼くばせしました。
そしてその時気が附いたのですが、ナオミの居るべきその座敷は、障子が締まって、ガラスの中は薄暗く、ひっそりとして、人気がないように見えるのでした。
「さあ、どんな御様子か、―――今日は一日じっと彼処に這入っていらっしゃいますけれど、………」