ナオミは私のこの弱点を面の憎いほど知り抜いていました。
自分の肉体が男にとっては抵抗し難い蠱惑であること、夜にさえなれば男を打ち負かしてしまえること、―――こう云う意識を持ち始めた彼女は、昼間は不思議なくらい不愛想な態度を示しました。
自分はここにいる一人の男に自分の「女」を売っているのだ、それ以外には何もこの男に興味もなければ因縁もない、と、そんな様子をありありと見せて、あたかも路傍の人のようにむうッとそっけなく済まし込んで、たまに私が話しかけてもろくすッぽう返辞もしません。
ナオミは私のこの弱点を面の憎いほど知り抜いていました。
自分の肉体が男にとっては抵抗し難い蠱惑であること、夜にさえなれば男を打ち負かしてしまえること、―――こう云う意識を持ち始めた彼女は、昼間は不思議なくらい不愛想な態度を示しました。
自分はここにいる一人の男に自分の「女」を売っているのだ、それ以外には何もこの男に興味もなければ因縁もない、と、そんな様子をありありと見せて、あたかも路傍の人のようにむうッとそっけなく済まし込んで、たまに私が話しかけてもろくすッぽう返辞もしません。