それらの写真は私以外の人間には絶対に見せるべきものではないので、自分で現像や焼き付けなどをしたのでしたが、大方水洗いが完全でなかったのでしょう。
今ではポツポツそばかすのような斑点が出来、物によってはすっかり時代がついてしまって、まるで古めかしい画像のように朦朧としたものもありましたけれど、そのために却って懐かしさは増すばかりで、もう十年も二十年もの昔のこと、………幼い頃の遠い夢をでも辿るような気がするのでした。
そしてそこには、彼女があの時分好んで装ったさまざまな衣裳やなりかたちが、奇抜なものも、軽快なものも、贅沢なものも、滑稽なものも、殆ど剰す所なく写されていました。