つまりナオミは、最初の晩は西洋人の所へ泊ったらしいのですが、その西洋人はウィリアム・マッカネルとか云う名前で、いつぞや私が始めてナオミとエルドラドオへダンスに行った時、紹介もなしに傍へ寄って来て、無理に彼女と一緒に踊った、あのずうずうしい、お白粉を塗った、にやけた男がそれだったのです。
ところが更に驚くことには、―――これは熊谷の観察ですが、―――ナオミはあの晩泊りに行くまで、そのマッカネルと云う男とは何もそれほど懇意な仲ではなかったのだと云うのです。
尤もナオミも、前から内々あの男に思し召しがあったらしい。