それを思うと母が死んだのは矢張無意義ではないのでした。
いや、少くとも、私はその死を無意義にしてはならないのでした。
で、その時の私の考では、自分は最早や都会の空気が厭になった、立身出世と云うけれども、東京に出て唯徒らに軽佻浮華な生活をするのが立身でもなし、出世でもない。
それを思うと母が死んだのは矢張無意義ではないのでした。
いや、少くとも、私はその死を無意義にしてはならないのでした。
で、その時の私の考では、自分は最早や都会の空気が厭になった、立身出世と云うけれども、東京に出て唯徒らに軽佻浮華な生活をするのが立身でもなし、出世でもない。