それに社内での私の気受けも、前ほど良くありません。
精励恪勤、品行方正で「君子」の仇名を取った私も、ナオミのことですっかり味噌を附けてしまって、重役にも同僚にも信用がなく、甚だしきは今度の母の死去に就いても、それを口実に休むのだろうと、冷やかす者さえあるのでした。
そんなこんなで私は愈〻イヤ気がさして、二七日の日に一と晩泊りで帰省した折、「そのうち会社を罷めるかも知れない」と、叔父に洩らしたくらいでした。
それに社内での私の気受けも、前ほど良くありません。
精励恪勤、品行方正で「君子」の仇名を取った私も、ナオミのことですっかり味噌を附けてしまって、重役にも同僚にも信用がなく、甚だしきは今度の母の死去に就いても、それを口実に休むのだろうと、冷やかす者さえあるのでした。
そんなこんなで私は愈〻イヤ気がさして、二七日の日に一と晩泊りで帰省した折、「そのうち会社を罷めるかも知れない」と、叔父に洩らしたくらいでした。