そしてその上へ、好きな衣裳の一つであった亀甲絣の大島を着て、紅と白との市松格子の伊達巻を巻いてぎゅうッと胴がくびれるくらい固く緊め上げ、今度は帯の番かと思うと、私の方を向き直って、そこにしゃがんで、足袋を穿き換えるのでした。
私は何より、彼女の素足を見せられるのが一番強い誘惑なので、成るべく其方を見ないようにはしましたけれど、それでもちょいちょい眼を向けないではいられませんでした。
彼女も無論それを意識してやっているので、わざとその足を鰭のようにくねくねさせながら、時々探りを入れるように、私の眼つきにそっと注意を配りました。