一と先ず千駄木の原田の下宿に落ち付く事になって、駒込の方へ歩き出した。
もう好い加減戸外を歩いて居る事は忘れて、往来の端から端へ転がりながら砂埃を蹴って笑って行く。
其の度毎に杉は子供のように意気地なく鼻をすゝり、袂からボロボロの紙屑を撰り出しては鼻をかんだ。
一と先ず千駄木の原田の下宿に落ち付く事になって、駒込の方へ歩き出した。
もう好い加減戸外を歩いて居る事は忘れて、往来の端から端へ転がりながら砂埃を蹴って笑って行く。
其の度毎に杉は子供のように意気地なく鼻をすゝり、袂からボロボロの紙屑を撰り出しては鼻をかんだ。