ふんとにまああろうかしら、働き盛りの奴が晝過ぎ迄ッつも寝てるなんテ、能くそれで大学生でございッて云われたもんだ。
此の長々しい叱言が、母親の口から出て階段を駈け上り、寝惚けた私の耳へ口惜しそうに喰い付くだけなら料簡も出来るが、壁一重のお隣に住んで居るお琴さんにまで聞えるかと思うと、ちっとやそっとの恨みではない。
何の事はない、母親は自分の口の粗暴な事と、堕落書生の忰を持った事を、近所合壁へ出来るだけ仰山に、出来るだけ廣く、あらん限りの声を絞って吹聴するに止まる。
ふんとにまああろうかしら、働き盛りの奴が晝過ぎ迄ッつも寝てるなんテ、能くそれで大学生でございッて云われたもんだ。
此の長々しい叱言が、母親の口から出て階段を駈け上り、寝惚けた私の耳へ口惜しそうに喰い付くだけなら料簡も出来るが、壁一重のお隣に住んで居るお琴さんにまで聞えるかと思うと、ちっとやそっとの恨みではない。
何の事はない、母親は自分の口の粗暴な事と、堕落書生の忰を持った事を、近所合壁へ出来るだけ仰山に、出来るだけ廣く、あらん限りの声を絞って吹聴するに止まる。