縁側などにうずくまって、前脚を行儀よく折り曲げ、眠るが如く眠らざるが如き表情をして、うつら/\と日向ぼっこを楽しんでいる時などに、試みに名を呼んで見給え、人間ならば、えゝうるさい、人が折角好い気持にとろ/\としかゝったところをと、さも大儀そうな生返事をするか、でなければ狸寝入りをするのであるが、猫は必ずその中間の方法を取り、尾を以て返事をする。
それが、体の他の部分は殆ど動かさず、―――同時に耳をピクリとさせて声のした方へ振り向けるけれども、耳のことは暫く措く。
―――半眼に閉じた眼を纔かに開けることさえもせず、寂然たるもとの姿勢のまゝ、依然としてうつら/\しながら、尻尾の末端の方だけを微かに一二回、ブルン!