大阪の人――それも相當教養のあるらしい、サラリー・メン階級の人々――は、電車の中で見知らぬ人の新聞を借りて讀むことを、少しも不作法とは考へてゐないやうである。
それも長い汽車の道中とか、つい隣席にゐる人の物なら分つた話だが、大阪人のはその借り方がいかにも不躾で、づうづうしい。
たとへば私が大朝と大毎の夕刊を買つて乘り込むとすると、孰方か一つ、私の手に取らない方の新聞を、ちやんと眼をつけて直ぐ借りに來る。
大阪の人――それも相當教養のあるらしい、サラリー・メン階級の人々――は、電車の中で見知らぬ人の新聞を借りて讀むことを、少しも不作法とは考へてゐないやうである。
それも長い汽車の道中とか、つい隣席にゐる人の物なら分つた話だが、大阪人のはその借り方がいかにも不躾で、づうづうしい。
たとへば私が大朝と大毎の夕刊を買つて乘り込むとすると、孰方か一つ、私の手に取らない方の新聞を、ちやんと眼をつけて直ぐ借りに來る。