額にはじいッと冷汗が滲み出て、胸の動悸と息づかいの激しさを自分の耳で明瞭に聞き取ることが出来た。
うつむいて、足下を見詰めながら歩いていた私はその時ふと、洞穴のような狭い所からひろびろした所へ出かかっているような気がしたので、何気なく顔を擡げた。
まだ松林は尽きないけれど、そのずっと向うに、遠眼鏡を覗いた時のように、円い小さい明るいものがある。
額にはじいッと冷汗が滲み出て、胸の動悸と息づかいの激しさを自分の耳で明瞭に聞き取ることが出来た。
うつむいて、足下を見詰めながら歩いていた私はその時ふと、洞穴のような狭い所からひろびろした所へ出かかっているような気がしたので、何気なく顔を擡げた。
まだ松林は尽きないけれど、そのずっと向うに、遠眼鏡を覗いた時のように、円い小さい明るいものがある。