谷崎潤一郎 『母を恋うる記』 私のその時の感じはちょうどそれに似ていた。 空には月があって、路には磯馴松があって、浜には波が砕けている街道を、二年も三年も、ひょっとしたら十年も、私は歩いて行ったのかも知れない。 歩きながら、私はもうこの世の人間ではないのかと思った。 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア