空には月があって、路には磯馴松があって、浜には波が砕けている街道を、二年も三年も、ひょっとしたら十年も、私は歩いて行ったのかも知れない。
歩きながら、私はもうこの世の人間ではないのかと思った。
人間が死んでから長い旅に上る、その旅を私は今しているのじゃないかとも思った。
空には月があって、路には磯馴松があって、浜には波が砕けている街道を、二年も三年も、ひょっとしたら十年も、私は歩いて行ったのかも知れない。
歩きながら、私はもうこの世の人間ではないのかと思った。
人間が死んでから長い旅に上る、その旅を私は今しているのじゃないかとも思った。