のみならず、かうして花にも佛にも浮かれて、齡を忘れ、憂ひを忘れつつ、來る歳々を氣樂に送つて行く婆さんは、定めし自分を幸福に感じてゐるでもあらう。
私は何でも三十分ほどその婆さんの踊りを眺めてから、お堂の石段を上りかけたが、ちやうど良辨杉の下の、若狹井の前に又一團の婆さんが踊つてゐるのを見つけ出した。
今度の婆さんは一人ではなく、五六人が一列に並んで、揃ひの扇を翳しながら、地方はなしに自分たちで歌を唄つては踊つてゐる。
のみならず、かうして花にも佛にも浮かれて、齡を忘れ、憂ひを忘れつつ、來る歳々を氣樂に送つて行く婆さんは、定めし自分を幸福に感じてゐるでもあらう。
私は何でも三十分ほどその婆さんの踊りを眺めてから、お堂の石段を上りかけたが、ちやうど良辨杉の下の、若狹井の前に又一團の婆さんが踊つてゐるのを見つけ出した。
今度の婆さんは一人ではなく、五六人が一列に並んで、揃ひの扇を翳しながら、地方はなしに自分たちで歌を唄つては踊つてゐる。