彼が私と感情的に疎隔するやうになつたのは、「新思潮」へ寄せた彼の短篇を皆で排斥したことが始まりであつた。
当時恒川は既に文学を以て立つ意志がなく、政治科に籍を置いてゐたので、「新思潮」とは大貫や私を通して間接に関係してゐるに過ぎなかつたが、彼の原稿が届いた時、「こんな古臭い気障な物は葬むつちまへ」と、真つ先に反対したのは木村荘太と後藤末雄だつた。
和辻もそれに賛成した。
彼が私と感情的に疎隔するやうになつたのは、「新思潮」へ寄せた彼の短篇を皆で排斥したことが始まりであつた。
当時恒川は既に文学を以て立つ意志がなく、政治科に籍を置いてゐたので、「新思潮」とは大貫や私を通して間接に関係してゐるに過ぎなかつたが、彼の原稿が届いた時、「こんな古臭い気障な物は葬むつちまへ」と、真つ先に反対したのは木村荘太と後藤末雄だつた。
和辻もそれに賛成した。