長与君は何しろ柔道何段と云ふ猛者であつたからたまらない、忽ち後藤は砂利の上に組み敷かれて拳骨を見舞はれ、カラーや眼鏡をふつ飛ばすと云ふ惨めな目に遭つた。
木村や私はその噂を聞いて、「彼奴たまには殴られた方がいゝんだよ」と手を叩いて痛快がつたが、以来長与君の武勇にはわれ/\も私かに恐れを成したものだつた。
例の「スバル」に載つた北原白秋君の詩、「夏の日の亀清に、歌沢の云々………」と云ふ文句にケチをつけたのも、たしかわれ/\三人であつた。
長与君は何しろ柔道何段と云ふ猛者であつたからたまらない、忽ち後藤は砂利の上に組み敷かれて拳骨を見舞はれ、カラーや眼鏡をふつ飛ばすと云ふ惨めな目に遭つた。
木村や私はその噂を聞いて、「彼奴たまには殴られた方がいゝんだよ」と手を叩いて痛快がつたが、以来長与君の武勇にはわれ/\も私かに恐れを成したものだつた。
例の「スバル」に載つた北原白秋君の詩、「夏の日の亀清に、歌沢の云々………」と云ふ文句にケチをつけたのも、たしかわれ/\三人であつた。