私の叔父が叔母を追ひ出して、一家の資産を蕩尽するまでに迷ひ込んだのも柳橋の女だつた。
私は十二三歳の頃、本家を勘当された叔父が、私の家でそつとその女と媾曳きするのをしば/\見た。
それは私の母の親切で、父が取引所へ行つてゐる留守の間に、一時間か二時間の果敢ない逢瀬を楽しんでは、日の暮れる前にこそ/\と別れて行くのであつた。
私の叔父が叔母を追ひ出して、一家の資産を蕩尽するまでに迷ひ込んだのも柳橋の女だつた。
私は十二三歳の頃、本家を勘当された叔父が、私の家でそつとその女と媾曳きするのをしば/\見た。
それは私の母の親切で、父が取引所へ行つてゐる留守の間に、一時間か二時間の果敢ない逢瀬を楽しんでは、日の暮れる前にこそ/\と別れて行くのであつた。