私は十二三歳の頃、本家を勘当された叔父が、私の家でそつとその女と媾曳きするのをしば/\見た。
それは私の母の親切で、父が取引所へ行つてゐる留守の間に、一時間か二時間の果敢ない逢瀬を楽しんでは、日の暮れる前にこそ/\と別れて行くのであつた。
そしてもう大学時代には、貧乏書生のくせに笹沼に連れられて始終あの土地で遊ぶやうになり、僅かながら原稿料が這入るやうになつてからは、いつか馴染みの家だの女だのが出来てゐた。
私は十二三歳の頃、本家を勘当された叔父が、私の家でそつとその女と媾曳きするのをしば/\見た。
それは私の母の親切で、父が取引所へ行つてゐる留守の間に、一時間か二時間の果敢ない逢瀬を楽しんでは、日の暮れる前にこそ/\と別れて行くのであつた。
そしてもう大学時代には、貧乏書生のくせに笹沼に連れられて始終あの土地で遊ぶやうになり、僅かながら原稿料が這入るやうになつてからは、いつか馴染みの家だの女だのが出来てゐた。