でもそこまではよかつたんだが、その時新たに同人に加はつた独文科の立沢剛君は、われ/\の様子に一と晩で愛憎を尽かして、こんな不真面目な奴等の仲間入りは出来ないと思つたのだらう、二三日すると決然として脱会の通知を寄越した。
「どうもあゝ云ふ話をすると、田舎者は反感を持つと見えるね」などゝわれ/\は負け惜しみを云つたが、さすがに此の時は木村も私もシヨげたものだつた。
第一回の「パンの会」は「新思潮」の廃刊される以前であつたから、大方明治四十二年の十一月頃であつたらう。
でもそこまではよかつたんだが、その時新たに同人に加はつた独文科の立沢剛君は、われ/\の様子に一と晩で愛憎を尽かして、こんな不真面目な奴等の仲間入りは出来ないと思つたのだらう、二三日すると決然として脱会の通知を寄越した。
「どうもあゝ云ふ話をすると、田舎者は反感を持つと見えるね」などゝわれ/\は負け惜しみを云つたが、さすがに此の時は木村も私もシヨげたものだつた。
第一回の「パンの会」は「新思潮」の廃刊される以前であつたから、大方明治四十二年の十一月頃であつたらう。