幾つになつても此の癖は直りさうもないが、これも性質で如何ともし難い)ところが、仕合はせなことに、前に話をした道楽者の叔父と云ふのが、若い時から小説好きで、文学趣味があつたものだから、私は親類の誰よりも此の叔父に一番遠慮がなかつたが、それがその晩見舞ひに来てゐていち早く雑誌に眼を付けて、家族一同の集まつてゐる病人の枕元で朗々と読み上げたものだつた。
(此の叔父の読み方が実に不思議で、ちやうど番頭が帳合を附けるやうな節で読むのだ。
そしてところ/″\滑稽な読み違ひをした。
幾つになつても此の癖は直りさうもないが、これも性質で如何ともし難い)ところが、仕合はせなことに、前に話をした道楽者の叔父と云ふのが、若い時から小説好きで、文学趣味があつたものだから、私は親類の誰よりも此の叔父に一番遠慮がなかつたが、それがその晩見舞ひに来てゐていち早く雑誌に眼を付けて、家族一同の集まつてゐる病人の枕元で朗々と読み上げたものだつた。
(此の叔父の読み方が実に不思議で、ちやうど番頭が帳合を附けるやうな節で読むのだ。
そしてところ/″\滑稽な読み違ひをした。