横山大観、鏑木清方、長谷川時雨女史………私はさう云ふ人達を知つた。
私は頃合ひを見て、自分の席の真向うにゐる宮本和吉君に盃をさした。
宮本君は阿部次郎、安倍能成、小宮豊隆等の諸君と共に当時漱石門下の論客であつて、私の書いたものなどにもしば/\好意ある批評をしてくれたが、それよりも私は、同君を我が一高の先輩として、あの向陵の健児たちが等しく感ずる一種特別ななつかしさを以て敬愛してゐた。
横山大観、鏑木清方、長谷川時雨女史………私はさう云ふ人達を知つた。
私は頃合ひを見て、自分の席の真向うにゐる宮本和吉君に盃をさした。
宮本君は阿部次郎、安倍能成、小宮豊隆等の諸君と共に当時漱石門下の論客であつて、私の書いたものなどにもしば/\好意ある批評をしてくれたが、それよりも私は、同君を我が一高の先輩として、あの向陵の健児たちが等しく感ずる一種特別ななつかしさを以て敬愛してゐた。