尤も永井氏の方は、前から親しい交際はなかつたのであるから、特に疎遠になつた訳ではないが、もし永井氏から分不相応の讃辞を戴かなかつたならば、或はもつと親しくすることが出来たかも知れない。
ありていに云ふと、私はあの「三田文学」の論文が出た時早速永井先生へお礼に上るべきかどうかについて、随分迷つたものであつた。
云ふまでもなく永井先生は、私が感謝しようとしまいと、そんなことを眼中に置いてはをられないであらう。
尤も永井氏の方は、前から親しい交際はなかつたのであるから、特に疎遠になつた訳ではないが、もし永井氏から分不相応の讃辞を戴かなかつたならば、或はもつと親しくすることが出来たかも知れない。
ありていに云ふと、私はあの「三田文学」の論文が出た時早速永井先生へお礼に上るべきかどうかについて、随分迷つたものであつた。
云ふまでもなく永井先生は、私が感謝しようとしまいと、そんなことを眼中に置いてはをられないであらう。