さう云ふものを読むと、知らず識らず流行り廃りを気にするやうになり、料簡がコセついて来るのを恐れた。
私は月評家などを眼中に措かず、彼等が何を云はうとも頭から無視してかゝつた。
私は一躍文壇の花形となり、諸所方々から原稿の依頼を受けたけれども、片々たる雑文や感想文の注文は皆拒絶して成る可く力を一作に集注し、出来上つたものを最も多額の原稿料を支払ふ所、即ち中央公論のやうな雑誌へ発表する方針を取つた。
さう云ふものを読むと、知らず識らず流行り廃りを気にするやうになり、料簡がコセついて来るのを恐れた。
私は月評家などを眼中に措かず、彼等が何を云はうとも頭から無視してかゝつた。
私は一躍文壇の花形となり、諸所方々から原稿の依頼を受けたけれども、片々たる雑文や感想文の注文は皆拒絶して成る可く力を一作に集注し、出来上つたものを最も多額の原稿料を支払ふ所、即ち中央公論のやうな雑誌へ発表する方針を取つた。