渋のやうに燻んだ色の格子造りが軒を並べ、家の中は孰れも真暗で、何百年の昔の匂が瓦や柱に沁み込んで居る。
到る所に仏師の住居の見えるのも、私には珍しくなつかしかつた。
市区改正で、電車路を取拡げてゐる四条の大通を横切ると、程なく三条の御幸町角の新聞社へ着く。
渋のやうに燻んだ色の格子造りが軒を並べ、家の中は孰れも真暗で、何百年の昔の匂が瓦や柱に沁み込んで居る。
到る所に仏師の住居の見えるのも、私には珍しくなつかしかつた。
市区改正で、電車路を取拡げてゐる四条の大通を横切ると、程なく三条の御幸町角の新聞社へ着く。