谷崎潤一郎 『青春物語』 通されたのは二階の奥の、八畳か十畳程の座敷である。 先づ座布団と脇息が出て、次に燭台が四つ運ばれると、スイツチを拈つて電燈を消して了ふ。 寺の本堂の来迎柱の前に控へたやうで、蝋燭のはためく儘に、部屋の四壁へ明暗定まりなき影が浮ぶ。 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア