巨椋の池の水がどんよりと生温く光つて、日がチカチカと照り返す土手の路を、私は揉み上げから襟の周りへじつとり油汗を掻きながら揺られて行つたが、それにしてもあの俥は何処から何処まで乗つたのであらうか。
兎に角われ/\はその晩は一泊するつもりで宇治の浮舟園へ着いた。
(浮舟園は故山本宣治君の生家花屋敷のことである。
巨椋の池の水がどんよりと生温く光つて、日がチカチカと照り返す土手の路を、私は揉み上げから襟の周りへじつとり油汗を掻きながら揺られて行つたが、それにしてもあの俥は何処から何処まで乗つたのであらうか。
兎に角われ/\はその晩は一泊するつもりで宇治の浮舟園へ着いた。
(浮舟園は故山本宣治君の生家花屋敷のことである。