真つ直ぐな、一丁ばかりの坂で、下り切つたところに石門があつて、門の外は川に沿うた往来になつてゐるのだが、坂の上から見下ろすと、往来の土は見えないで石門に劃られた枠の中を宇治川の早瀬が流れて行く。
その水を遠くに見つゝ山吹の咲き乱れてゐるのが無類の眺めなのである。
やがて私たちが宿へ帰つて二階座敷へ通つた頃に月が雲を破つて出た。
真つ直ぐな、一丁ばかりの坂で、下り切つたところに石門があつて、門の外は川に沿うた往来になつてゐるのだが、坂の上から見下ろすと、往来の土は見えないで石門に劃られた枠の中を宇治川の早瀬が流れて行く。
その水を遠くに見つゝ山吹の咲き乱れてゐるのが無類の眺めなのである。
やがて私たちが宿へ帰つて二階座敷へ通つた頃に月が雲を破つて出た。