谷崎潤一郎 『青春物語』 やがて私たちが宿へ帰つて二階座敷へ通つた頃に月が雲を破つて出た。 そして興聖寺の鐘が鳴つた。 岡本さんも金子さんも折柄の月と鐘の音に興を催して頻りに此のあたりの風光を讃へ、「嵐山は俗でいけない、景色は宇治に限る」と云ふのであつた。 谷崎潤一郎の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア