大阪の岸本吉左衛門さんが私たちの後を追つて宇治へ訪ねて来られたのも、此の時であつたと思ふ。
氏はまだ二十を一つ二つ越したぐらゐの、色の白い優形の「ぼんち」であつた。
私の「秘密」と云ふ小説を愛読してをられると云ふ話をお多佳さんから聞いてゐたが、此の日大友へ行つて私たちの宇治行きを聞き、その足でやつて来られたのである。
大阪の岸本吉左衛門さんが私たちの後を追つて宇治へ訪ねて来られたのも、此の時であつたと思ふ。
氏はまだ二十を一つ二つ越したぐらゐの、色の白い優形の「ぼんち」であつた。
私の「秘密」と云ふ小説を愛読してをられると云ふ話をお多佳さんから聞いてゐたが、此の日大友へ行つて私たちの宇治行きを聞き、その足でやつて来られたのである。