尤もそれが二た間つゞきの部屋ではあつたが、その境の襖が開けてあつて、お多佳さんはと云ふと、寝ながら古今集をひろげて悠々と読んでゐるのである。
正直のところ、若い私は駄洒落一つ云ふ勇気も出ず、まことに意気地なく手足を固くして眠つた。
敏先生と初対面のこと
尤もそれが二た間つゞきの部屋ではあつたが、その境の襖が開けてあつて、お多佳さんはと云ふと、寝ながら古今集をひろげて悠々と読んでゐるのである。
正直のところ、若い私は駄洒落一つ云ふ勇気も出ず、まことに意気地なく手足を固くして眠つた。
敏先生と初対面のこと