幹彦君の方では、何の理由で私があゝもヒネクレ出したのか分らないので、手に負へなかつたことであらうが、分らないのも尤もである、理由のないことに向ツ腹を立てゝゐたのだから。
そんな工合で帰るにも帰られず、毎日のらくらしてゐると、東京では親父が心配して徴兵の方はどうするつもりだと手紙で云つて来る。
一年志願をするならするで願書を出さなければならないが、放つておいたら期限に後れる、いゝ加減に帰つて来たらどうだと、苦労性な親父は私のずべらを知つてゐるのでセツセツ催促する。
幹彦君の方では、何の理由で私があゝもヒネクレ出したのか分らないので、手に負へなかつたことであらうが、分らないのも尤もである、理由のないことに向ツ腹を立てゝゐたのだから。
そんな工合で帰るにも帰られず、毎日のらくらしてゐると、東京では親父が心配して徴兵の方はどうするつもりだと手紙で云つて来る。
一年志願をするならするで願書を出さなければならないが、放つておいたら期限に後れる、いゝ加減に帰つて来たらどうだと、苦労性な親父は私のずべらを知つてゐるのでセツセツ催促する。