―――「何処がお悪いんです、あなたは?
少し脈が早いけれども、別に異状はないぢやありませんか」―――さう云はれた時私はいかにして此の恐怖病の苦悩を説明し、彼をしてその滑稽さに失笑せしめることなく、理解と同情とを喚起せしめることが出来るであらう。
私は病気を発見されるのを恐れる半面に、病気が発見されなかつた時のキマリ悪さと味気なさを想つた。
―――「何処がお悪いんです、あなたは?
少し脈が早いけれども、別に異状はないぢやありませんか」―――さう云はれた時私はいかにして此の恐怖病の苦悩を説明し、彼をしてその滑稽さに失笑せしめることなく、理解と同情とを喚起せしめることが出来るであらう。
私は病気を発見されるのを恐れる半面に、病気が発見されなかつた時のキマリ悪さと味気なさを想つた。