残暑もそろそろ衰えかけた九月の半ば過ぎだったけれど、太った人にはお定まりの、暑がりやで汗ッ掻きの庄造は、この間の出水で泥だらけになった裏の縁鼻へチャブ台を持ち出して、半袖のシャツの上に毛糸の腹巻をし、麻の半股引を穿いた姿のまま胡坐をかいているのだが、その円々と膨らんだ、丘のような肩の肉の上へ跳び着いたリリーは、つるつる滑り落ちそうになるのを防ぐために、勢い爪を立てる。
と、たった一枚のちぢみのシャツを透して、爪が肉に喰い込むので、
「あ痛!
残暑もそろそろ衰えかけた九月の半ば過ぎだったけれど、太った人にはお定まりの、暑がりやで汗ッ掻きの庄造は、この間の出水で泥だらけになった裏の縁鼻へチャブ台を持ち出して、半袖のシャツの上に毛糸の腹巻をし、麻の半股引を穿いた姿のまま胡坐をかいているのだが、その円々と膨らんだ、丘のような肩の肉の上へ跳び着いたリリーは、つるつる滑り落ちそうになるのを防ぐために、勢い爪を立てる。
と、たった一枚のちぢみのシャツを透して、爪が肉に喰い込むので、
「あ痛!