―――で、今日の夕方チャブ台の前にすわる迄は、彼女はそう云うグルグル廻りの状態に置かれて懊れていたのだが、皿の上の鰺が減って行くのを数えながらいつものいちゃつきを眺めていると、ついかあッとして亭主の方へ鬱憤を破裂させてしまったのである。
しかし最初は嫌がらせにそう云った迄で、本気でリリーを追い出す積りはなかったらしいのであるが、へんに問題をコジレさせて退っ引きならないようにしたのは、庄造の態度が大いに原因しているのである。
庄造としては、福子が腹を立てたのは至極尤もなのであるから、イザコザなしに、あっさり彼女の希望を入れて納得してしまえば一番よかった。