顔も日本種の猫だと一般に寸が長くって、眼の下あたりに凹みがあったり、頬の骨が飛び出ていたりするけれども、リリーの顔は丈が短かく詰まっていて、ちょうど蛤を倒まにした形の、カッキリとした輪郭の中に、すぐれて大きな美しい金眼と、神経質にヒクヒク蠢めく鼻が附いていた。
だが庄造がこの仔猫に惹き附けられたのは、そう云う毛なみや顔だちや体つきのためではなかった。
もしも外形だけで云うなら、庄造だってもっと美しい波斯猫だの暹羅猫だのを知っているが、でもこのリリーは性質が実に愛らしかった。
顔も日本種の猫だと一般に寸が長くって、眼の下あたりに凹みがあったり、頬の骨が飛び出ていたりするけれども、リリーの顔は丈が短かく詰まっていて、ちょうど蛤を倒まにした形の、カッキリとした輪郭の中に、すぐれて大きな美しい金眼と、神経質にヒクヒク蠢めく鼻が附いていた。
だが庄造がこの仔猫に惹き附けられたのは、そう云う毛なみや顔だちや体つきのためではなかった。
もしも外形だけで云うなら、庄造だってもっと美しい波斯猫だの暹羅猫だのを知っているが、でもこのリリーは性質が実に愛らしかった。