今日は忙しおますさかいに、もう上らんと帰りますわと、玄関先にバスケットを置いて、塚本が出て行ってしまってから、品子はそれを提げたまま狭い急な段梯子を上って、自分の部屋に当てられた二階の四畳半に這入って行った。
そして、出入口の襖だのガラス障子だのをすっかり締め切ってしまってから、バスケットを部屋のまん中に据えて、蓋を開けた。
奇妙な事に、リリーは窮屈な籠の中から直ぐには外へ出ようとせずに、不思議そうに首だけ伸ばして暫く室内を見廻していた。
今日は忙しおますさかいに、もう上らんと帰りますわと、玄関先にバスケットを置いて、塚本が出て行ってしまってから、品子はそれを提げたまま狭い急な段梯子を上って、自分の部屋に当てられた二階の四畳半に這入って行った。
そして、出入口の襖だのガラス障子だのをすっかり締め切ってしまってから、バスケットを部屋のまん中に据えて、蓋を開けた。
奇妙な事に、リリーは窮屈な籠の中から直ぐには外へ出ようとせずに、不思議そうに首だけ伸ばして暫く室内を見廻していた。