九月も昨日でおしまいになって、もうほんとうの秋らしく晴れた朝であったが、少し寒いくらいの風が立って、裏の空地に聳えている五六本のポプラーの葉が白くチラチラ顫えている向うに、摩耶山と六甲の頂が見える。
人家がもっと建て込んでいる蘆屋の二階の景色とは、大分様子が違うのだけれども、リリーはいったいどんな気持で見ているのだろうか。
品子は図らずも、よくこの猫と二人きりで置き去りにされたことがあったのを思い出した。
九月も昨日でおしまいになって、もうほんとうの秋らしく晴れた朝であったが、少し寒いくらいの風が立って、裏の空地に聳えている五六本のポプラーの葉が白くチラチラ顫えている向うに、摩耶山と六甲の頂が見える。
人家がもっと建て込んでいる蘆屋の二階の景色とは、大分様子が違うのだけれども、リリーはいったいどんな気持で見ているのだろうか。
品子は図らずも、よくこの猫と二人きりで置き去りにされたことがあったのを思い出した。