と云うのがガラス戸の向うで聞えて、ばたん、………と云う音と同時に、黒い物の影がさっと掠めた。
そうか、やっぱりそうだったのか、―――彼女はさすがに、その声には覚えがあった。
この間ここの二階にいた時は、とうとう一度も啼かなかったが、それは確かに、蘆屋時代に聞き馴れた声に違いなかった。
と云うのがガラス戸の向うで聞えて、ばたん、………と云う音と同時に、黒い物の影がさっと掠めた。
そうか、やっぱりそうだったのか、―――彼女はさすがに、その声には覚えがあった。
この間ここの二階にいた時は、とうとう一度も啼かなかったが、それは確かに、蘆屋時代に聞き馴れた声に違いなかった。