福子が午後の四時過ぎに、今津の実家へ行って来ると云って出かけてしまうと、それまで奥の縁側で蘭の鉢をいじくっていた庄造は、待ち構えていたように立ち上って、
「お母さん」
と、勝手口へ声をかけたが、洗濯をしている母親には、水の音が邪魔になって聞えないらしいので、
福子が午後の四時過ぎに、今津の実家へ行って来ると云って出かけてしまうと、それまで奥の縁側で蘭の鉢をいじくっていた庄造は、待ち構えていたように立ち上って、
「お母さん」
と、勝手口へ声をかけたが、洗濯をしている母親には、水の音が邪魔になって聞えないらしいので、