人が好いようでへんにずうずうしいところのある彼は、そう云うことには馴れたものなので、「何しなはんね」と云われても「訳がありまんねん」とばかり、ニヤニヤしながら勝手口へ廻って行って、筍の皮包の鶏の肉をアルミニュームの鍋へ移すと、瓦斯の火を借りて水煮きにした。
そして「済んまへんなあ」を二十遍ばかりも繰り返しながら、
「いろいろ無心云いまっけど、今一つ聴いとくなはれしまへんか。
人が好いようでへんにずうずうしいところのある彼は、そう云うことには馴れたものなので、「何しなはんね」と云われても「訳がありまんねん」とばかり、ニヤニヤしながら勝手口へ廻って行って、筍の皮包の鶏の肉をアルミニュームの鍋へ移すと、瓦斯の火を借りて水煮きにした。
そして「済んまへんなあ」を二十遍ばかりも繰り返しながら、
「いろいろ無心云いまっけど、今一つ聴いとくなはれしまへんか。